中年野球。

下手でもいい。でも上手くはなりたい。人間だもの。

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スナップスロー物語

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中年草野球選手であろうがなんであろうが、内野手であればとにかく必須となるのが「スナップスロー」。わたくしにそれができているかと言われれば微妙なところで、できてるような気もするし、全然できてないような気もする。しかしいずれにせよ鍛錬しなければならないことに変わりはなく、過日自分はさまざまなウェブサイトやユーチューブなどを徘徊し、「スナップスローのコツ」「その練習法」みたいなものを大量に見てこました。

 

そのなかでも「とりあえず最初の練習には良さそうだな」と思ったのが、(右投げの場合)左足を投手のようにグワッと上げ、その下から腕のしなりと手首の返しでもってビュッとボールを投げる……という練習法だった。

 

「ま、そのぐらいならまずは楽勝だろう」と考えた自分は、日課である朝のランニングの際、短パンのポッケに部の練習球を1個忍ばせ、股間を大きくふくらませながら早朝の町を走るという通報モノの姿で、いつもの森林公園まで走って行った。

 

 

 

で、園内を1周したのち、隅っこにある用具倉庫みたいな建物の壁が練習におあつらえ向きであることを確認し(本当はボールを当てちゃいけないんでしょうね、ごめんなさい)、その前に仁王立ちした。で、而してのち左足をグワッと上げ、その下から右肘と右手首を使ってヒョイっとボールを壁めがけて放ってこました。

 

……しかし、直進して正面の壁にコンッと当たるはずだったボールはなぜか向かって左方向にすっ飛んでいき、立ち入り禁止エリアとなる金網柵の向こうへ、網の間をいい感じにすり抜けて転がっていった。

 

非常に高い金網の柵。さまざまなサイズの石というか岩というかが積み重なった足元。……小学生時代のわたしであれば苦労しながらも金網をよじ登り、そして飛び降り、立ち入り禁止エリアではあるがボールを取りに行ったことだろう。しかし今、わたしは紛うことなき中年。そんなことをやっては60%から70%の確率で足首とかをグキッとやり、いろいろな面でシャレにならない事態になる。

 

わたしは踵を返し、納豆とごはん、そして味噌汁というシンプルな朝食をとるため、自宅方面へスタスタと歩いて行った。こうしてわたくしのスナップスロー練習初日は、たった1球(しかも暴投)で終ったのだった。……ていうか貴重な部の練習球をなくしてしまい誠に申し訳有りません!

 

押忍。